【Mr.MOJOの吉祥寺奇譚】第八話 和っ家
【Mr.MOJOの吉祥寺奇譚】第八話 和っ家
※この物語はフィクションです

末広通りの中程の、ここはマッスルパラダイス。酒と男とタンパク質の店。
ここ「和っ家」は筋肉に優しく己に厳しい店主が営む居酒屋。ワイルドな男料理だが、味に自信あり。酒にこだわりあり。アットホームでリーズナブルで男汁溢(おとこじるあふ)れる兄貴の店。
お久しぶりの方も常連さんも、みんな満足する、そんな店。
如何にも居酒屋然とした佇まいの渋い暖簾(のれん)を分けて硝子戸を開ける。
清涼感ある店内。独り、カウンターに腰掛け、趣に入り日本酒を頼む。肴(さかな)は肉料理がメイン。刺し身などは無いようだ。厨房で腕をふるう無骨そうな店主は、意外にも口を開くと気さくな男だった。

〈第九話に続く〉
