【Mr.MOJOの吉祥寺奇譚】第十話 ピアノスナックJAJA
【Mr.MOJOの吉祥寺奇譚】第十話 ピアノスナックJAJA
※この物語はフィクションです

馴染みの場所。変わらない顔ぶれとくすぐったさが残る女性店員。ピアノスナックJAJAは末広通りに店を開いて二十年を超える。ママは私にとって吉祥寺の母だ。知り合ってから数十年、公私共にお世話になり続けている。
お互いに吉祥寺がまだまだ浅い頃、悩みを打ち明けあったりする事もあった。この歳になるとそれも笑い話。若さとは未熟と蛮勇、それに可能 性しかない。が、それは無限大だ。あの頃はそうだった。今は、何を得て何を失ってしまったのだろう。月日は無情でもあり、優しさでもある。JAJAは優しさの塊だ。
今夜、年月を刻んだママの笑皺に若き日の懐かしさを感じた。

〈第十一話に続く〉
