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吉祥寺の人たちに愛された象「はな子」

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吉祥寺に住む人に知らない方はいない、皆に愛されていた動物。そう「ゾウのはな子」ですね。2016年に69歳で没した彼女のことを、今回改めて紹介します。

「ゾウのはな子」の故郷はタイ。タイにいた頃の名前は「カチャー」と言います。戦後の日本の子供たちに本物のゾウをという想いから、1949年に日本に贈られました。最初は上野動物園へ。贈られた翌年からは移動動物園の所属し都内近郊を訪れました。その際井の頭公園ではな子を観た人々から自然文化園での展示の声が上がり、1954年に井の頭自然文化園にやってきて、人々に愛されました。

引っ越してきた当初はストレスなどがあり気性が荒い時期がありましたが、飼育係として赴任した山川清蔵さんの努力もあり、徐々に落ち着きを取り戻していきました。
食事に関して飼育員たちは歯が抜け落ちて1本しか無かったはな子でも食べやすいように、バナナを細かく刻んだり、野菜を煮たりと工夫をしていたそうです。

2016年、呼吸不全により死去。朝倒れているところを飼育員が発見したあと懸命な治療を甲斐もなく虹の橋を渡って行きました。現在も日本で飼育された象の中で最高齢記録となっております。
同年9月3日にはお別れの会が開催。大勢の人たちが顕花に訪れたそうです。

翌年吉祥寺駅前に銅像が完成。除幕式も行われ、現在は待ち合わせスポットとして愛されています。原型を制作したのは、自然文化園内で作品展を開催したことがある美術家の笛田亜希さん。小さい頃からはな子と親しんで成長した彼女のこだわりで、細部まで精密に作られたそうです。
ちなみに中央線の4番線からの電車に乗り、北口側を向いて立つと少しですが上からも像を眺めることができますよ。

地域の子供達の人気者だったはな子。当時はな子の小屋の裏手に国鉄の社宅があり、その社宅が子供達の遊び場になっていたそうです。吉祥寺出身の編集長は子供の頃よく遊びに行ったそうです。その際はな子のフンの臭いが漂っていたのも思い出とのこと。

駅前の像は有名ですが、実はもう1つあるのをご存じでしょうか?なんと原型が自然文化園の彫刻館にあるそうです。もし万が一駅前の像が破損した場合に備えて武蔵野市が所有・管理をしているものだそうです。気になった方はこちらも見に行ってみてはいかがでしょうか?