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【吉祥寺の歴史シリーズ】吉祥寺にあるお寺について

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吉祥寺の街には色々な歴史が古くからあります。
吉祥寺といえば「お寺」は切っても切り離せない仲です。
吉祥寺には『吉祥寺』というお寺はありませんが、4つの大きなお寺がございます。
この寺はまとめて『四軒寺』と呼ばれ地域に親しまれております。
今回は地名の由来となった『吉祥寺』の話から『四軒寺』までお話いたします。

●「明暦の大火」によって離れ離れに
まずは地名の由来のおさらいから。
本歴史シリーズ第1回でもご紹介しました「明暦の大火」。
大火により『吉祥寺』門前町が消失し、お寺は現在の駒込の地へ、門前町に住んでいた住民は現在の「吉祥寺」の土地へ移住となりました。
この時村の名前に親しんだ「吉祥寺」の名前を付け「吉祥寺村」としたのが、現在の地名の始まりとなります。

元々この『吉祥寺』は江戸を代表する学問の寺(いわゆる寺子屋)で、全国から学ぶために人が集まったとか。
「学業成就」のご利益はそこから来ています。
ちなみに、駒込の地に移った『吉祥寺』は第二次世界大戦の戦火により山門と経蔵以外は消失してしまったそうで、現在あるのは1964年に再建されたものになります。


●『四軒寺』それぞれの歴史
吉祥寺にある4つのお寺をまとめて呼ぶ際に使われる『四軒寺』。
そのためもちろん『四軒寺』というお寺はこの地にありません。
吉祥寺通りと女子大通りの交差点は『四軒寺通り』と因んだ名前になっております。
4つのお寺は以下になります。

・安養寺
真言宗。特徴的な梵鐘と、本尊不動明王が有名。多摩新四国八十八ヶ所札所第一番。

・光専寺
浄土宗。享保の頃に疫病が流行った際、子供たちの供養と延命を祈願して住職が箪笥を改造した厨子にお地蔵さまを納めて各地を巡歴した「箪笥地蔵」像がございます。

・蓮乗寺
日蓮宗。お堂正面にある日蓮上人の像は「厄除日蓮」とよばれ厄年男女の守り本尊とされております。

・月窓寺
曹洞宗。「吉祥寺村」開村とともに開かれたお寺で、観音堂に安置されている白衣観音坐像は珍しい乾漆づくりで武蔵野市内最古の銘を持ちます。
なお、安養寺は「吉祥寺村」ができる前から、光専寺と蓮乗寺は「吉祥寺村」ができた後に開山しております。


●お寺とお祭り
吉祥寺と切り離せないお祭りはお寺も例外ではありません。
特に月窓寺は白衣観音御開帳に合わせて盆踊りや縁日が開催されます。
今年は中止となりましたが、来年開催された場合には参加してみたいと思います。

●吉祥寺の土地を持つお寺
月窓寺とはじめ、『四軒寺』はそれぞれお寺でのお勤め・人々の心の拠り所となる以外に吉祥寺の土地を所有・管理しております。
吉祥寺駅の開設の際には尽力した8名の交渉のもと、月窓寺の土地を借り受けて作られております。

現在のコロナ禍中に各寺は所有の土地の地代を4月から1年間2割削減する決定を下しました。
借りている方々には大きい恩恵ですね。
『四軒寺』は今も昔も「吉祥寺」の地と寄り添っています。